Joods Historisch Museum-1

2009/02/10 (火)  カテゴリー/ユダヤ歴史博物館

このブログで、「蚤の市」の記事をご紹介してから、
Waterlooplein付近の情報がわりと多いのですが、今日もなんです(笑)。

「オランダ・アムステルダム」といえば、
「アンネ・フランク・ハウス」が有名ですよね。
私もオランダに来て間もない頃、先輩駐妻に連れて行ってもらいました。
オランダでは第2次世界大戦前、人口の25%以上をユダヤ人が占めていたそうですが、
ナチスドイツのユダヤ人大虐殺により、現在は数%しかいないそうです。

戦前は、このWaterloopleinが、ユダヤ人地区の中心地となっていたようで、
先日ご紹介した「蚤の市」は、1893年にアムステルダム市当局が、
近隣のユダヤ人の露天市場をこの広場に移転したことに由来しているそうです。
ということで、この広場付近には、現在も実際に使用されている、
ポルトガル系イスラエル人コミュニティー「タルムード・トーラー」の、
ユダヤ教の会堂「シナゴーグ」の他、今日ご紹介する
「Joods Historisch Museum(ユダヤ歴史博物館)」などがあります。
現在も、多くのユダヤ人の方々が、この辺りで生活していらっしゃるようです。

オランダに来る…と決まった時、
「アンネ・フランク・ハウス」に行きたい!のはもちろん、
ナチスドイツによる、600万人ものユダヤ人大虐殺の歴史を実感する
良い機会だと考えました。
ユダヤ人の方たちの辛く悲しい歴史を少しでも共有できれば…と、
オランダにいる間にあちこち見学しようと思っていたので、今回はこちらに。

P1040086a.jpg
こちらがその建物ですが、17世紀のシナゴーグ4軒を、
ガラスや金属で繋ぎ改装したもの。
1989年には、歴史ある建築物に現代的な要素をプラスした建物と、
博物館の展示内容が評価され、「ヨーロッパ博物館カウンシル」賞を受賞しています。
入口は写真のちょうど真ん中辺り、
黄緑のポスターが貼ってある壁の前を進むとあります。

最初は階段を上るのですが、頭上にはこんな文字が。
P1040088a.jpg
オランダ語・英語・ヘブライ語で「ようこそ」

こちらでは、オランダで生活しているユダヤ人の宗教や歴史、
文化などにまつわる常設展と、
世界的な目線で“ユダヤ文化”を扱った企画展が行われています。
実は、1932年にアムステルダム歴史博物館の最上階に開館していたものの、
コレクションのほとんどを、
第二次大戦中にナチスドイツに押収されてしまったんだそうです。
そしてこちらの元シナゴーグを利用して、1987年博物館として再オープン。

こちらの博物館も、チケットを購入して館内に入るとすぐに、
コインロッカーとコート掛けがあるので、
是非身軽になって見学することをオススメします。
まずはカウンターの左手に下に降りる階段があるので、下の階へ。
順路通りに進むと、どうやら昔のイスラエルの風景写真が、
たくさん展示されていました。
“どうやら”というのは、カラー写真のように色が付けられていたので…。
多分相当古い写真だとは思うのですが、キレイに当時の様子がわかり良かったです。
 ※こちらは企画展のようです。常設ではありません。

この辺りをさ~っと見終えると、続いて一番見たかったシナゴーグの内部に!
「Grote Synagoge」と呼ばれる、4つのうちで一番大きなシナゴーグです。
P1040091a.jpg
生まれて初めて入りました!(…って、当たり前か)
キリスト教の教会とは違って、なんとなく質素な感じがしますが、
実際にシナゴーグとして使われていたときには、
天井から大きなシャンデリアがぶら下がっていたみたいです…。
会衆席だった部分には、ユダヤ教にまつわるものや、ユダヤ人が実際に使っている
生活用品や儀式関係のものなど、たくさんのものが展示されています。
老眼では厳しいほどの細かいヘブライ語で書かれた(手書き)聖書なども、
たくさん展示してあり、興味深かったです。

ちなみにこちらは、ユダヤ教の儀式で使う(だと思います)もの。
P1040090a.jpg
右に写っている大きな燭台は、ユダヤ教の祭り“ハヌカ”で使うもの。
「ハヌキア」と呼ばれており、よく見かける「メノラ」ではありません。
因みに「メノラ」は、先日ご紹介した「蚤の市」でもよく見かけます。
でもこれ、本当に大きくてビックリしました!

会堂にある祭壇を大写しにすると、こんな感じ。
P1040092a.jpg
もちろん、十字架はありません。
あちこちにヘブライ語で何か書いてあるのですが…、読めません。(笑)

祭壇横の、螺旋階段を上ると、会堂の2階席に上がることが出来ます。
ここには、様々なイスラエルにまつわる書物や絵画、
また、オランダで隆盛を誇っていたユダヤ人の生活の様子など、
様々なものが展示されていました。

この「Grote Synagoge」を出た所に、昔の映像を流している小さな部屋があります。
そちらでは、この「Grote Synagoge」が実際に使われていた当時の様子、
オランダで暮らしていたユダヤ人達の生活の様子、また戦時中に、
この「Grote Synagoge」が、ドイツ兵(多分)などにひどく壊された様子などが、
白黒の映像で紹介されています。お時間があれば、是非ご覧下さい。

この「Grote Synagoge」を出ると、次は「Nieuwe Synagoge」を見学するのですが、
こちらのご紹介は、また改めて…。



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Joods Historisch Museum-2

2009/02/17 (火)  カテゴリー/ユダヤ歴史博物館

前回は、「Grote Synagoge」までご紹介しましたが、
今日は続いて、「Nieuwe Synagoge」のご紹介です。

こちらでは、オランダにおけるユダヤ人社会の変遷について、展示してあります。
先日ご紹介した「Grote Synagoge」とは随分違い、シナゴーグとしての面影は、
ほんの少ししか残っておらず、展示館としての役割を果たしています。
こちらには、色々な社会を映す資料的なものが展示されているのですが、
P1040094a.jpg
こんなものが、展示してありました!
こちらはオランダではおなじみの「HEMA」の昔の商品のようです。
1926年11月にOPENしたデパート(?)なのですが、
ここに色々陳列されている…ということは、創業者がユダヤ人なのか、
何らかの形で、オランダのユダヤ人社会に深く関わっていたのでしょう。
(ごめんなさい。調べてみたのですが、私の語学力ではよくわかりませんでした)

たくさんの資料の中には、やはり第2次世界大戦中、
ナチスドイツが行ったユダヤ人大虐殺に関連する物も、
いくつか展示してありました。たとえばこちら。
P1040095a.jpg
一見、単なる布のようにしか見えませんが、これはナチスドイツ時代に、
ユダヤ人を識別するために、ユダヤ人全員に着用するように強制された「ダビデの星」。
写真の布には、いくつものダビデの星がプリントされていますが、
ここから、ダビデの星を1つずつ切り取って、着用させられました。
P1040097a.jpg
「Jood」とは、オランダ語で「ユダヤ人」ということ。
当時、このダビデの星1つ当たりのコストは、4セントだったようです。

オランダでの着用義務は、1942年3月3日から。
6歳以上のユダヤ人は全員、この写真のように、
P1040098a.jpg
左胸の上の方に、必ずこのダビデの星を着用させられたのです。

こちらの「Nieuwe Synagoge」では、時代とともに、
オランダでのユダヤ人社会の変遷を、
資料とVTR(白黒・当時の映像資料)で見ることが出来ます。
中でも、隠れ家で11人(多分)のユダヤ人の大人達が、活き活きと
そして楽しげに生活している映像は、私にはとてもインパクトがありました。
残念ながら彼らはその後捕らえられ、誰一人生きて帰っては来なかったそうです。

当時はアンネ一家以外にも、
本当にたくさんのユダヤ人達が隠れ家生活をしていたのです。
オランダのハーレムにも、「コリー・テン・ボームの家」という、
敬虔なクリスチャン一家がユダヤ人を匿った家が、博物館として運営されていますよね。
第2次世界大戦中には、およそ25000人のユダヤ人たちが隠れ家で生活し、
そのうち約18000人のユダヤ人たちが生き残ったそうです。
でも戦後、家族や友人、仕事も家も何もかもを失ったユダヤ人達は、
過酷な人生を歩まざるを得なかったのは、ご承知の通りです。

また他にも、戦争中の文化的な資料としては、
P1040099a.jpg
こんなものもありました。(ちょっと見辛くて申し訳ありません…)
ほうき(モップ?)の柄の部分が、オランダの国旗になっていて、
アメリカ・ソ連・イギリス・フランスの国旗が、ほうきの先の部分に。
「bevrijd」とは、「liberated(敵対国から解放された)」という意味なので、
このポスターが表している意味は、一目瞭然ですね。

そしてもう1つ、気になったのがこちら。
P1040104a.jpg
青い貯金箱のようなものが展示してありました。
「Joods Nationaal Fonds」と書いてありますが、一体何のことなんでしょう?
調べてみますと、1901年から始まった「ユダヤ民族基金」のことなんだそうです。
この基金によって、JNFはパレスチナに土地を買い、
パレスチナのユダヤ人移民たちに、その土地を貸し与えたんだそうです。
その後、1948年5月14日、イスラエルが建国したわけですが、
2度にわたる世界大戦中、世界中のユダヤ人の家庭で、
イスラエル建国のための資金を集めるために、この貯金箱が使われていたようです。

これらの常設展示の他、1階では企画展も随時行われています。
また月に1度、無料のコンサートが「Grote Synagoge」で行われており、
来月は、8日(日)11:45~ ハープとメゾソプラノのコンサートの予定。
「博物館だけでは、ちょっと…」という方も、このコンサートのついでに、
博物館を見学するのも良いかも。

日本では身近に感じることのない「ユダヤ文化」に、
アンネフランクが隠れが生活をしていたこのオランダで触れてみる…
というのも、良い経験になるのではないでしょうか?


Joods Historisch Museum
Nieuwe Amstelstraat 1 1011 PL Amsterdam
tel: 020 5310310

【開館時間】
毎日 11~17時 (12月25、26日も開館)
元旦のみ 12~17時
 ※休館日:2009年の場合 9月19・20・28日

【入館料】
大人        7.5ユーロ
13~17歳      3ユーロ
13歳未満        無料
ミュージアムカールト利用可



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