心に残った名言・格言

2012/01/09 (月)  カテゴリー/オランダ関連以外

今日は、成人の日。
もう随分昔の話になりますが(汗)、私の成人の日は、
実家を出て、必死で勤労学生をやっている真っ最中でしたし、
住民票も下宿先の住所に移していたので、成人式にも出ず、
晴れ着で着飾った同じ年の女の子たちを横目に、
「単なる祝日」として過ごした記憶があります。(笑)
(そもそも実家で生活していても、恐らく振袖など着せてもらえなかったと思います。
 何せ、実家も貧乏でしたから~!…笑)


このとき、実家の親には、「成人式の振袖を着ない(節約する)代わりに、
大学の卒業式には、袴(レンタル)を着させて欲しい!」とお願いし、
その希望は叶えてもらったので、親には感謝しています!
(確か、着付け代も含めて、6万円ものお金がかかってしまいましたから…汗)

さて、このお正月は実家に帰ったので、
在蘭中から読みたくて仕方のなかった山本周五郎の文庫本を3冊、
母から借りて帰ってきました。(既に2冊は読了)
いずれも、これまで数回読んだ作品なのですが、
数年ぶりに読み返し、「あ~、やっぱり周五郎の作品は素晴らしい!」と
感動を新たにし、“読書欲”が再燃しつつあるPOPULAです。

そこで今日は、今回読み直した「山彦乙女」という作品の中から、
心に残った言葉を紹介したいと思います。

この作品は、昭和26年6~9月に朝日新聞の夕刊に連載されたものですが、
作品のちょうど中ごろに書かれていた以下の言葉が印象的でした。
最近の国政を見ていると、憂うことばかりですからね。(汗)

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「政治と一般庶民のつながりは
 征服者と被征服者との関係から離れることはできない。
 政治は必ず庶民を使役し、庶民から奪い、庶民に服従を強要する。
 いかなる時代、いかなる国、いかなる人物によっても、
 政治はつねにそういったものである」


「政治を執る者は変る、後者は前者の秕政を挙げ、おのれの善政を宣言する。
 だがそれはかつて実行された例がないし、将来も実行されることはないだろう。
 なぜなら、かれらは強者であり、支配者であるから。
 それが公卿の出身であろうと、武家の出身であろうと、また庶民から出た者であろうと、
 かれらがいちど政治の権力をにぎれば、彼は、もはや彼自身ではなくなる。
 いかに高潔な、無私公平な、新しい政治理想をもっていても、現実には、
 必ず強者であり支配者であることから、ぬけ出ることはできないのである」

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この言葉、いま日本で生活をしている私たちの心に、よく響くのではないでしょうか。

そして、小説のほぼ終わりの辺りに書かれていた言葉にも、
周五郎がこの作品を通して読者に伝えたかった大切な言葉を見付けました。

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「人間はいかに多くの経験をし、その経験を積みあげても、
 それで自分を肯定したり、満足することはできない」


「現在ある状態のなかで、自分の望ましい生きかたをし、
 そのなかに意義をみいだしてゆく、というほかに生きかたはない」

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私にとっては特に、「現在ある状態のなかで、自分の望ましい生きかたをし、
そのなかに意義をみいだしてゆく、というほかに生きかたはない」という言葉は、
とても心に響きました。
というのも、在蘭中、私が信念のように心に抱いていた思いと同じだったから…。
自分の望まない方向へ人生が進んでいくけれども、
(オランダで生活するなんてことは、人生設計には入っていませんでしたからね…汗)
そのような状態にあっても、その中で自分にとって望ましい方向を見つけ、
その中で意義を見つける(私にとっては、このブログを書くことでした)ことが、
私がオランダで生活を続けるには、本当に大切なことだ…と考えていたからです。

昨年の日本は、天災・人災はもちろん、急激な円高など、
本当に様々な困難に見舞われ、その影響が現在も続いています。
自分が希望しない方向へ人生が進んでしまった方も、本当に多いと思います。
私を含め、いま困難に直面しておられる方々にとっても、
この周五郎の言葉は、心に響くものではないでしょうか。

私が周五郎を好きな理由は、その小説の完成度の高さはもちろんのこと、
人の心のひだに染み込んでくるような深い味わいがあること、
そして何よりも、人生の糧となる言葉や教えを学ぶことが出来ること。
これこそが、山本周五郎作品の一番の魅力だと思うのです。

皆さんも、機会があれば、是非周五郎の作品を読んでみて下さいね。
新潮文庫なら、「大炊介始末」(特に「ちゃん」がオススメ)、
「おごそかな渇き」(特に「かあちゃん」がオススメ)などの、
短編集から読み始められると良いかもしれません。
もちろん、「さぶ」も超オススメです!!





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