先日ご紹介した、「国家の品格」という書籍。
既に、読んでおられる方も多いとは思いますが、
現在海外生活中で子育てをしておられる皆さん、
また、これから海外生活を始められるご予定の皆さんに、
興味を持って読んで頂けるのではないかと思える箇所を、
抜粋してご紹介したいと思います。
==========
~第二章から~
現在、全国の九割以上の小学校で英語が教えられています。
私に言わせれば、小学校から英語を教えることは、
日本を滅ぼす最も確実な方法です。
公立小学校で英語など教え始めたら、日本から国際人がいなくなります。
英語というのは話すための手段に過ぎません。
国際的に通用する人間になるには、
まず国語を徹底的に固めなければダメです。
表現する手段よりも、表現する内容を整える方がずっと重要なのです。
英語はたどたどしくても、なまっていてもよい。内容が全てなのです。
そして内容を豊富にするには、きちんと国語を勉強すること、
とりわけ本を読むことが不可欠なのです。
日本のある商社マンからこんな話を聞きました。
ロンドン駐在の商社マンが、あるお得意さんの家に夕食に呼ばれた。
そこでいきなり、こう訊かれたそうです。
「縄文式土器と弥生式土器はどう違うんだ」
唖然としていると、
「元寇というのは二度あった。最初のと後のとでは、何がどう違ったんだ?」
そう訊かれたそうです。
その人が言うには、イギリス人には人を試すという陰険なところがあって、
こういう質問に答えられないと、もう次から呼んでくれないそうです。
「この人は文化のわからないつまらない人だ」となる。
すると商談も進まなくなってしまうらしい。
内容がないのに英語だけは上手いという人間は、
日本のイメージを傷つけ、深い内容を持ちながら英語は話せないという
大勢の日本人を、無邪気ながら冒涜しているのです。
「内容なし英語ペラペラ」は海外では黙っていて欲しいくらいです。
初等教育で、英語についやす時間はありません。とにかく国語です。
一生懸命本を読ませ、日本の歴史や伝統文化を教え込む。
活字文化を復活させ、読書文化を復活させる。それにより内容を作る。
遠回りでも、これが国際人をつくるための最も良い方法です。
~第六章から~
グローバリズムがもたらす効率性は、ある意味では素晴らしいことです。
世界が同じシステムで動き、効率的・能率的になることは悪いことではない。
しかし、この論理をどんどん進めるとどうなるでしょう。
経済的その他の意味で本当に効率的な世界を作りたいのなら、
例えば明日生まれてくる赤ちゃんから全員、
世界中で英語だけを教えるようにすればいい。
そうすると三十年、四十年後には、この世界で外国語の勉強などという
骨の折れることをする必要性はまったくなくなります。
みんなが英語で意思の疎通が出来る。政治や経済ばかりでなく、
あらゆる点で素晴らしく効率的な世界が出来上がります。
私に言わせれば、そんな世界になったなら、
人間もろとも地球など爆発してなくなった方がよい。
もはや人間が生きるに足る価値のある星ではないからです。
能率・効率は素晴らしいかも知れません。
しかし各国、各民族、各地方に生まれ
美しく花開いた文化や伝統や情緒などは、
そんな能率・効率よりも遥かに価値が高いということです。
「たかが経済」を絶対に忘れてはいけません。
チューリップは確かに美しい。
しかし、世界をチューリップ一色にしては絶対にいけない。
信州に行けば、道端にコスモスが咲いている。
千葉に行くと菜の花が一面に広がっている。
別の地方に行けばユリの花があって、また別の地方に行けばヒマワリがある。
高山に登れば駒草が岩間に顔を出し、浜辺には浜木綿の白い花が咲いている。
これこそが美しい地球です。
どんなことがあってもチューリップで統一してはいけない。
効率・能率に幻惑されて、画一化を進めては絶対にいけないのです。
==========
実際、私もオランダで暮らしているときは、
自分が言いたいことすらきちんと表現できず、
自分の英会話力のなさに、嘆息の毎日だったのは事実です。
だから、「英語が話せなくちゃ!」と思う気持ちは、良く分かります。
また、外国の方と会話をする際に気付いたことは、
「どう?この国、素晴らしいでしょ?」と自慢されることよりも、
「あなたの国ではどうなの?」と、日本の国について訊かれる機会の方が、
うんと多かったように思うのです。
「日本人なんだから、日本のことについて詳しいのは当たり前」という前提で、
あれこれ質問されるので、正直苦労しました…。(汗)
海外生活を始めて、身に沁みて思ったのは、
「もっと英語が話せたら良いのに!」という思いと、
「私はなんて、自分の祖国についての知識が乏しいのだろう」ということ。
日本の歴史、文化など、上辺のことしか知らないのは、
海外で生活する際に、本当に情けない思いをすることになります。
だから、「英会話力」ももちろん大切なのは当たり前なのですが、
これから海外へ行こうと思われる方は是非、
自分の祖国である日本の歴史や文化、価値観などについて、
再度勉強しておかれることをオススメします。
(自分の経験から…)
因みに、私が今図書館で借りてきて読んでいるのが、こちら。

「勉強しなさい」「ちゃんと覚えなさい」と言われていた学生の頃は、
全くと言って良いほど、頭に入らなかった日本史ですが、
この教科書が素晴らしいのか、大変わかりやすく、
頭にス~ッと入り、理解しやすいのでオススメです。
海外生活中の子どもさんにも、
また、お子さんを育てている真っ最中の親御さんにも、
わかりやすい歴史教科書で、日本史を(再)確認してもらいたいです。
こちらもオススメ!

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既に、読んでおられる方も多いとは思いますが、
現在海外生活中で子育てをしておられる皆さん、
また、これから海外生活を始められるご予定の皆さんに、
興味を持って読んで頂けるのではないかと思える箇所を、
抜粋してご紹介したいと思います。
==========
~第二章から~
現在、全国の九割以上の小学校で英語が教えられています。
私に言わせれば、小学校から英語を教えることは、
日本を滅ぼす最も確実な方法です。
公立小学校で英語など教え始めたら、日本から国際人がいなくなります。
英語というのは話すための手段に過ぎません。
国際的に通用する人間になるには、
まず国語を徹底的に固めなければダメです。
表現する手段よりも、表現する内容を整える方がずっと重要なのです。
英語はたどたどしくても、なまっていてもよい。内容が全てなのです。
そして内容を豊富にするには、きちんと国語を勉強すること、
とりわけ本を読むことが不可欠なのです。
日本のある商社マンからこんな話を聞きました。
ロンドン駐在の商社マンが、あるお得意さんの家に夕食に呼ばれた。
そこでいきなり、こう訊かれたそうです。
「縄文式土器と弥生式土器はどう違うんだ」
唖然としていると、
「元寇というのは二度あった。最初のと後のとでは、何がどう違ったんだ?」
そう訊かれたそうです。
その人が言うには、イギリス人には人を試すという陰険なところがあって、
こういう質問に答えられないと、もう次から呼んでくれないそうです。
「この人は文化のわからないつまらない人だ」となる。
すると商談も進まなくなってしまうらしい。
内容がないのに英語だけは上手いという人間は、
日本のイメージを傷つけ、深い内容を持ちながら英語は話せないという
大勢の日本人を、無邪気ながら冒涜しているのです。
「内容なし英語ペラペラ」は海外では黙っていて欲しいくらいです。
初等教育で、英語についやす時間はありません。とにかく国語です。
一生懸命本を読ませ、日本の歴史や伝統文化を教え込む。
活字文化を復活させ、読書文化を復活させる。それにより内容を作る。
遠回りでも、これが国際人をつくるための最も良い方法です。
~第六章から~
グローバリズムがもたらす効率性は、ある意味では素晴らしいことです。
世界が同じシステムで動き、効率的・能率的になることは悪いことではない。
しかし、この論理をどんどん進めるとどうなるでしょう。
経済的その他の意味で本当に効率的な世界を作りたいのなら、
例えば明日生まれてくる赤ちゃんから全員、
世界中で英語だけを教えるようにすればいい。
そうすると三十年、四十年後には、この世界で外国語の勉強などという
骨の折れることをする必要性はまったくなくなります。
みんなが英語で意思の疎通が出来る。政治や経済ばかりでなく、
あらゆる点で素晴らしく効率的な世界が出来上がります。
私に言わせれば、そんな世界になったなら、
人間もろとも地球など爆発してなくなった方がよい。
もはや人間が生きるに足る価値のある星ではないからです。
能率・効率は素晴らしいかも知れません。
しかし各国、各民族、各地方に生まれ
美しく花開いた文化や伝統や情緒などは、
そんな能率・効率よりも遥かに価値が高いということです。
「たかが経済」を絶対に忘れてはいけません。
チューリップは確かに美しい。
しかし、世界をチューリップ一色にしては絶対にいけない。
信州に行けば、道端にコスモスが咲いている。
千葉に行くと菜の花が一面に広がっている。
別の地方に行けばユリの花があって、また別の地方に行けばヒマワリがある。
高山に登れば駒草が岩間に顔を出し、浜辺には浜木綿の白い花が咲いている。
これこそが美しい地球です。
どんなことがあってもチューリップで統一してはいけない。
効率・能率に幻惑されて、画一化を進めては絶対にいけないのです。
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実際、私もオランダで暮らしているときは、
自分が言いたいことすらきちんと表現できず、
自分の英会話力のなさに、嘆息の毎日だったのは事実です。
だから、「英語が話せなくちゃ!」と思う気持ちは、良く分かります。
また、外国の方と会話をする際に気付いたことは、
「どう?この国、素晴らしいでしょ?」と自慢されることよりも、
「あなたの国ではどうなの?」と、日本の国について訊かれる機会の方が、
うんと多かったように思うのです。
「日本人なんだから、日本のことについて詳しいのは当たり前」という前提で、
あれこれ質問されるので、正直苦労しました…。(汗)
海外生活を始めて、身に沁みて思ったのは、
「もっと英語が話せたら良いのに!」という思いと、
「私はなんて、自分の祖国についての知識が乏しいのだろう」ということ。
日本の歴史、文化など、上辺のことしか知らないのは、
海外で生活する際に、本当に情けない思いをすることになります。
だから、「英会話力」ももちろん大切なのは当たり前なのですが、
これから海外へ行こうと思われる方は是非、
自分の祖国である日本の歴史や文化、価値観などについて、
再度勉強しておかれることをオススメします。
(自分の経験から…)
因みに、私が今図書館で借りてきて読んでいるのが、こちら。
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「勉強しなさい」「ちゃんと覚えなさい」と言われていた学生の頃は、
全くと言って良いほど、頭に入らなかった日本史ですが、
この教科書が素晴らしいのか、大変わかりやすく、
頭にス~ッと入り、理解しやすいのでオススメです。
海外生活中の子どもさんにも、
また、お子さんを育てている真っ最中の親御さんにも、
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Last Modified : -0001-11-30