さて今日は、オススメ書籍のご紹介です。
今日ご紹介するのは、こちら。

たまたま図書館で目に留まって借りてきたのですが、
これが大変良書でしたので、ご紹介します。
著者は、「たかじんのそこまで言って委員会」にも出演されたことがある、
在日本大使館政治軍事部部長、在沖縄総領事、
国務省東アジア・太平洋局日本部部長などを歴任したケビン・メア氏。
「沖縄はゆすりの名人」などとレッテルを貼られ更迭されたことが
大きく報道されたので、ご記憶の方も多いと思います。
どんな内容なのか? まずは、目次から。
第1章 トモダチ作戦の舞台裏
辞表をたたきつけるしかない/タスクフォースの調整役に/真水を求めてきた東電
官邸に情報はなかった/「同盟崩壊」の瀬戸際/在日米国人9万人脱出の衝撃
「80キロ圏退避勧告」の真相/菅政権への強烈な不信感
スリーマイル島の教訓を活かせ/長期戦略の欠落/平和ボケが治っていない
米側の支援リストが無駄に/御巣鷹山での悲劇/「全電源喪失」を想定していた米国
「トモダチ」を助ける/日本はかけがえのない存在
第2章 嵌められた「ゆすりの名人」報道
「沖縄はごまかしとゆすりの名人」報道/私は何を説明したかったのか
「ゆすり」という言葉を知らなかった/共同通信記者の欺瞞
ワシントンにいた「護憲弁護士」/沖縄で「基地反対」の横断幕
記者としての五つの倫理違反/なぜメアが狙われたのか/フェアじゃない
「憲法改正」と「人種差別」/報道後の対応/真実の追求こそ
第3章 横紙破りの外交官として
南部生まれの非エリート/少林寺拳法、仏教、そして禅/日本初体験
ラスク元長官の勧め/日本駐在の最長記録/日本との関わりに感謝
駐日大使は大統領とのパイプが肝要/イエスマンが嫌いなシーファー大使
人の心を鷲掴みにするマンスフィールド大使/日本に関心薄いヒル国務次官補
「拉致切り捨て論」に反論/北朝鮮と交渉してはいけない
第4章 アメリカは日本を手放さない
米国は槍、日本は楯/集団的自衛権、論議を見守る
湾岸戦争「小切手外交」からの転換/新ガイドラインと「周辺事態法」
9・11事件による日米関係の大転換/「相互運用性」と「在日米軍再編」
「摩擦」の原因/沖縄を狙う中国/沖縄の地政学/前方展開が生命線
訓練は「命の問題」/日米間のトゲ、普天間/「力の空白」をつくらない
中国に誤解させないようにする/少なすぎる日本の防衛予算
アメリカは信頼できるか/いじめ撃退
第5章 沖縄「反基地」政治家との戦い
直球で行こう/「閉鎖は不可能です」/キジムナーの贈り物?
占領は終わっているのに…/スターバックス事件/「普天間は特別に危険ではない」
非武装で抑止はできない/整備士名の開示問題/危うい「地位協定」改定
「危険な基地」を政治利用/数人で安保政策を妨害できる/石垣島の闘い
沖縄県民の複雑な思い/兵士は沖縄好き/被害者意識を乗り越えて
辺野古しか選択肢はない/埋め立て申請を出せばいい
第6章 日米同盟の内幕
愛をささやく仕事/「同盟国ランキング」/日本にレーガンはいるか
「砂漠の楯」の裏側で/パジェロを大判振る舞い/お役所仕事にカンカン
同盟国より社会党に配慮/宮澤総理は「最後の元老」/評判良かった麻生総理
「ハトヤマ、何を考えている」/ただの野良犬/政治主導の弊害も
小沢一郎の安保オンチ/日本政府、70年代に核武装研究/普通の国/サムライの心
第7章 七転び八起きでいいじゃないか
「山笠のぼせ」/コンセンサス社会の弱点/醜いものを見ない文化/失敗は成功の母
こういった内容で書かれています。
「そこまで言って委員会」を見ている限りでは、親日派という印象はなく、
アメリカお得意のダブルスタンダードを平気で口にする人というイメージでしたが、
この本を読んで、ちょっと見る目が変わりました。
まず、第1章で書かれている「トモダチ作戦の舞台裏」ですが、
大変興味深く読ませて頂きました。
実は彼は、2011年3月6日、共同通信の記事によって「嵌められ」、
3月10日に日本部長を更迭されていました。
しかし翌日、あの東日本大震災が起こります。
そこで、81年に国務省に入って以降、一貫して日本畑を歩み、
日本滞在期間が19年にも及ぶ日本通の彼に、アメリカ国務省は、
対日支援タスクフォースのコーディネーターを要請しました。
こういった経緯で、彼は日本との交渉の最前線で活躍することに。
第1章では、福島第一原発の混乱について、大変詳しく書かれています。
このブログでも何度もマスコミ問題について記事にしましたが、
如何に正確な情報を私たち国民が得られていなかったのかがよくわかります。
例えば…
日本時間12日午後、東電が駐日米国大使館に
「在日米軍のヘリは真水を大量に運べないか」との問い合わせがあったこと。
メア氏はこの情報を得た際、国務省の科学・生物兵器・ミサイル不拡散部に
副部長として勤務していた経験から、原子炉の冷却系装置が壊れていることが
即座にわかり、戦慄を覚えたんだそう。
また、17日午前、自衛隊のヘリ1機が三号機に散水する様子を見て、
大津波襲来による電源喪失から1週間が経過したその日、
日本という大きな国がなし得ることがこれだけなのかと、
米政府は絶望的な気分を味わったとも書かれています。
(日本国内の報道は、真逆の内容だった)
他にも、原発事故後、アメリカは日本に提供できる品目リストを送ったそうですが、
支援リストにある無人ヘリについて、日本側からは、
その性能や特長に関する事細かな質問や、
放射能で汚染された場合の補償はどうなるのかといった、
暢気な問い合わせが返ってきたんだそうです。
このような緊急事態にもかかわらず、相変わらずのお役所仕事…。
いま例に挙げてご紹介したのは、ほんの1部に過ぎません。
この章では、今回の原発事故の対応について、アメリカ側の視点で、
本当に緊迫感を持ってその詳細がよくわかるように書いておられます。
菅直人首相以下、福島原発事故を担当した民主党政府首脳の
無能と責任逃れについても真っ当に指摘をされており、
原発事故についてよく知りたい、本当のことを知りたいと思っておられる方には、
是非是非、この章を読んで頂ければと思います。
さて実は、この本の大半は、沖縄問題を主軸に書かれています。
ということで、是非知って頂きたい事実もありますので、明日以降、
ご紹介できればと思っています。本日は、ここまで。
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たまたま図書館で目に留まって借りてきたのですが、
これが大変良書でしたので、ご紹介します。
著者は、「たかじんのそこまで言って委員会」にも出演されたことがある、
在日本大使館政治軍事部部長、在沖縄総領事、
国務省東アジア・太平洋局日本部部長などを歴任したケビン・メア氏。
「沖縄はゆすりの名人」などとレッテルを貼られ更迭されたことが
大きく報道されたので、ご記憶の方も多いと思います。
どんな内容なのか? まずは、目次から。
第1章 トモダチ作戦の舞台裏
辞表をたたきつけるしかない/タスクフォースの調整役に/真水を求めてきた東電
官邸に情報はなかった/「同盟崩壊」の瀬戸際/在日米国人9万人脱出の衝撃
「80キロ圏退避勧告」の真相/菅政権への強烈な不信感
スリーマイル島の教訓を活かせ/長期戦略の欠落/平和ボケが治っていない
米側の支援リストが無駄に/御巣鷹山での悲劇/「全電源喪失」を想定していた米国
「トモダチ」を助ける/日本はかけがえのない存在
第2章 嵌められた「ゆすりの名人」報道
「沖縄はごまかしとゆすりの名人」報道/私は何を説明したかったのか
「ゆすり」という言葉を知らなかった/共同通信記者の欺瞞
ワシントンにいた「護憲弁護士」/沖縄で「基地反対」の横断幕
記者としての五つの倫理違反/なぜメアが狙われたのか/フェアじゃない
「憲法改正」と「人種差別」/報道後の対応/真実の追求こそ
第3章 横紙破りの外交官として
南部生まれの非エリート/少林寺拳法、仏教、そして禅/日本初体験
ラスク元長官の勧め/日本駐在の最長記録/日本との関わりに感謝
駐日大使は大統領とのパイプが肝要/イエスマンが嫌いなシーファー大使
人の心を鷲掴みにするマンスフィールド大使/日本に関心薄いヒル国務次官補
「拉致切り捨て論」に反論/北朝鮮と交渉してはいけない
第4章 アメリカは日本を手放さない
米国は槍、日本は楯/集団的自衛権、論議を見守る
湾岸戦争「小切手外交」からの転換/新ガイドラインと「周辺事態法」
9・11事件による日米関係の大転換/「相互運用性」と「在日米軍再編」
「摩擦」の原因/沖縄を狙う中国/沖縄の地政学/前方展開が生命線
訓練は「命の問題」/日米間のトゲ、普天間/「力の空白」をつくらない
中国に誤解させないようにする/少なすぎる日本の防衛予算
アメリカは信頼できるか/いじめ撃退
第5章 沖縄「反基地」政治家との戦い
直球で行こう/「閉鎖は不可能です」/キジムナーの贈り物?
占領は終わっているのに…/スターバックス事件/「普天間は特別に危険ではない」
非武装で抑止はできない/整備士名の開示問題/危うい「地位協定」改定
「危険な基地」を政治利用/数人で安保政策を妨害できる/石垣島の闘い
沖縄県民の複雑な思い/兵士は沖縄好き/被害者意識を乗り越えて
辺野古しか選択肢はない/埋め立て申請を出せばいい
第6章 日米同盟の内幕
愛をささやく仕事/「同盟国ランキング」/日本にレーガンはいるか
「砂漠の楯」の裏側で/パジェロを大判振る舞い/お役所仕事にカンカン
同盟国より社会党に配慮/宮澤総理は「最後の元老」/評判良かった麻生総理
「ハトヤマ、何を考えている」/ただの野良犬/政治主導の弊害も
小沢一郎の安保オンチ/日本政府、70年代に核武装研究/普通の国/サムライの心
第7章 七転び八起きでいいじゃないか
「山笠のぼせ」/コンセンサス社会の弱点/醜いものを見ない文化/失敗は成功の母
こういった内容で書かれています。
「そこまで言って委員会」を見ている限りでは、親日派という印象はなく、
アメリカお得意のダブルスタンダードを平気で口にする人というイメージでしたが、
この本を読んで、ちょっと見る目が変わりました。
まず、第1章で書かれている「トモダチ作戦の舞台裏」ですが、
大変興味深く読ませて頂きました。
実は彼は、2011年3月6日、共同通信の記事によって「嵌められ」、
3月10日に日本部長を更迭されていました。
しかし翌日、あの東日本大震災が起こります。
そこで、81年に国務省に入って以降、一貫して日本畑を歩み、
日本滞在期間が19年にも及ぶ日本通の彼に、アメリカ国務省は、
対日支援タスクフォースのコーディネーターを要請しました。
こういった経緯で、彼は日本との交渉の最前線で活躍することに。
第1章では、福島第一原発の混乱について、大変詳しく書かれています。
このブログでも何度もマスコミ問題について記事にしましたが、
如何に正確な情報を私たち国民が得られていなかったのかがよくわかります。
例えば…
日本時間12日午後、東電が駐日米国大使館に
「在日米軍のヘリは真水を大量に運べないか」との問い合わせがあったこと。
メア氏はこの情報を得た際、国務省の科学・生物兵器・ミサイル不拡散部に
副部長として勤務していた経験から、原子炉の冷却系装置が壊れていることが
即座にわかり、戦慄を覚えたんだそう。
また、17日午前、自衛隊のヘリ1機が三号機に散水する様子を見て、
大津波襲来による電源喪失から1週間が経過したその日、
日本という大きな国がなし得ることがこれだけなのかと、
米政府は絶望的な気分を味わったとも書かれています。
(日本国内の報道は、真逆の内容だった)
他にも、原発事故後、アメリカは日本に提供できる品目リストを送ったそうですが、
支援リストにある無人ヘリについて、日本側からは、
その性能や特長に関する事細かな質問や、
放射能で汚染された場合の補償はどうなるのかといった、
暢気な問い合わせが返ってきたんだそうです。
このような緊急事態にもかかわらず、相変わらずのお役所仕事…。
いま例に挙げてご紹介したのは、ほんの1部に過ぎません。
この章では、今回の原発事故の対応について、アメリカ側の視点で、
本当に緊迫感を持ってその詳細がよくわかるように書いておられます。
菅直人首相以下、福島原発事故を担当した民主党政府首脳の
無能と責任逃れについても真っ当に指摘をされており、
原発事故についてよく知りたい、本当のことを知りたいと思っておられる方には、
是非是非、この章を読んで頂ければと思います。
さて実は、この本の大半は、沖縄問題を主軸に書かれています。
ということで、是非知って頂きたい事実もありますので、明日以降、
ご紹介できればと思っています。本日は、ここまで。
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Last Modified : -0001-11-30