オランダ豊かさ事情

2013/11/13 (水)  カテゴリー/オランダ関連本

今日は、最近読んだオランダ関連本のお話。
図書館に置いてあったので、ちょっと気になって借りてきました。
その本とは… (※ amazon にリンクしています)

この本は、元明治大学で経営学の教授をしておられた根本孝氏が、
平成4年に出版された書籍です。
調べてみたところ、残念ながら根本氏は既にお亡くなりになられたようです。

根本氏は1年間オランダに滞在されたことがおありなのですが、
そのときの経験から、このエッセイ本が完成したんだとか。
この書籍の“プロローグ”から、少しご紹介したいと思います。

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遠い国のオランダの毎日は、驚きばかりでした。
「どうしてこんなに人なつっこくて、親切なんだろう」。
「どうして、大都会にこんなに緑や水が多く、
 鳥や花に囲まれて生活できるんだろう」。
「こんなにゆったり、時が流れているのはなぜ」。
豊かさに圧倒されるばかりでした。
豊かな実情を市民の生活のなかから探り、日本との比較のなかで、
われわれの豊かで、ゆとりある生活のあり方を考えたいと思います。

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本書は、オランダを知りたい人、オランダに旅行する人、
駐在する人にも、おもしろくお読みいただければと思います。

“豊かさ”、“ゆとり”、そして“生活”が本書のキーワードです。
21世紀へ向かって“生活大国”論議も盛んになっています。
しかし、日本が“生活大国”になることではなく、
一人一人が自らの“生活王”になることが重要ではないでしょうか。

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さて、どんな内容の本なのか、目次をご紹介しますね。
Ⅰ 朗働と誉暇の事情
   口笛勤務/さようなら秒針/日欧大学の三大共通点/
   プラス・マイナス五分精神/“時間緩里”/“チャリンコ”王国/
   夏はヨット、冬はスケート/夏休みは三週間/趣味開発/
   KAROSHI(過労死)/勤務先不要
Ⅱ 衣・食・住は、住・食・衣
   住・食・衣/「コンパクト・イズ・ビューティフル」/
   「オランダの3K」と「日本の3K」/“まち”の美学/
   コーヒー、コーヒー&コーヒー/グローバル・ベジタブル/
   コートとバッグはカバーなり
Ⅲ 視線交差文化
   視線交差文化/人にやさしい三秒間/“新人類”で“楽農華族”/
   菓子折りがわりに花束を/スペインからくるサンタクロース/
   オランダ正月
Ⅳ 燗熟の戒め
   ブリューゲルの警告/国民画家ハルスとフェルメール/エラスムス礼賛/
   オランニェ家(その1)(その2)/フィリップス社/“日本人村”形成史/
   日本的生活イン・アムステルダム/買い物袋は必需品/観客国家「日本」
Ⅴ 新蘭学事始
   思い出の日本/相思相愛「ゴッホと日本」/『蘭和辞典』/
   日本語イン・オランダ/空手&折紙/脱一丸・一体・一緒/“向齢社会”/
   子離れ主義/石売り少年/EC統合(その1)(その2)/“快街仲在”/
   ジャパン・イズ・アメリカ/イミテーション・ライフ

どうですか? ちょっと、興味がわいてきましたか?
この本は、EUが誕生する前に書かれたものなので、「ギルダー」という、
オランダ独自の通貨単位がしばしば登場します。
ですが、私がオランダに滞在していた2008年~2011年頃のオランダと、
この本が書かれた当時のオランダと、ほとんど同じです!
日本って、あっという間に生活スタイルや価値観が変化してしまいがちですが、
オランダは予想通り、「オランダスタイル」を貫いているのだな~と痛感。
「古い本じゃないの?」と思われると思いますが、今読んでも全く支障ありません。

「あ!これ、私も経験した!感動した~!!」と思った、
この本で紹介されていたエピソードをご紹介しましょう。

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~Ⅲ 視線交差文化 人にやさしい三秒間~から

公共機関やその職員イコール官僚的という古式、組織論の仮説は
どうもオランダには適合しないようです。
一般市民のやさしさにも何度となくぶつかります。

赤ちゃんをベビー・カートにのせて、そのままバスや電車にのることさえ、
過密・スピード都市日本に住むわれわれには違和感がありますが、 
そのベビー・カートでママが降りるときは、必ずどこからともなく人が飛んできて
手助けするのです。足元の危ない老人さえもが手助けすることも少なくありません。
その間三秒間です。

そんな場合でなくとも電車の乗り降り、出入り口での出入りも、
一呼吸おいてようすを見て、譲り合います。

一呼吸、三秒間のゆとりは人間をやさしくし、人間関係を温かなものにし、
生活を豊かにするようです。

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オランダ生活を経験されたか皆さんはきっと、
「そうそう!そういうのが、オランダの素敵なところなのよね~♪」と、
同感されていることと思います。

根本氏がオランダ滞在中に実際経験されたエピソードもたくさん載っていますし、
オランダという国や、日本とオランダの交流や歴史、比較などを
簡単に理解するには、なかなか良い本だと思いました。
文体もとても軽やかに書かれているので、大変読みやすいです。

オランダでの駐在生活を経験された方には、大変共感できる良書なのですが、
残念ながら、既に絶版になっているため、中古本しか手に入りません。
amazonでは1円から販売されていますので、これからオランダでの生活が始まる方は、
引越し荷物の中に、1冊入れて行かれるのも良いのではないでしょうか。




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