オランダ生活お役立ち情報~庶民的生活~

約1000記事にも及ぶオランダ関連記事を掲載しています。詳しくは、右の列「カテゴリ」をご覧下さい♪
Top Page › 雑話 › オランダ関連以外 › ドイツの教育
2014-03-20 (Thu) 12:00

ドイツの教育

私には、子供がいません。
なので、オランダで生活をしていたとき、
実際にオランダの教育に触れる機会はほぼありませんでした。

さて今日は、またしてもこちらの本から、

なぜ日本人は成熟できないのか


ドイツの教育についての一説をご紹介したいと思います。
日本と何が違うのかを、感じて頂ければ嬉しいです。

===============

第三章 人間を作らない学校と社会 より
<人間を育てる社会教育>

ドイツでは、幼稚園からキリスト教精神を教えています。
私の息子が幼稚園に入ったばかりの頃、幼稚園で描いた絵を持って帰って、
「これは悪い子、これはよい子」と言う。
悪い子はどういうことをしているかといったら「いじめている」で、
よい子は「困った人を助けている」。

小学校に上がると、宗教の授業があり、実際に成績の悪い
難民の子どもたちを手助けすることを教えられて、「今日、
アフガニスタンから来た子を教えたよ」と自慢するし、親も褒めてあげる。
ほとんどの学校では授業は午前中だけですから午後に奉仕活動をしたり、
夏休みに親子でロシアやトルコに出掛けてボランティアをしたりする。
地区では、それを「名誉な仕事」と呼んで、よくやった子どもや親子は
年に1回、ベルリンの大統領府に招かれて賞状をもらう。
それがまた、新聞に大きく載ったりするんです。

ボランティア活動は、第二次大戦後から家庭教育の場を中心に
行われてきましたが、東西ドイツ統一後、社会全体に広がった。
というのも、冷戦後の混乱に直面して、旧ソ連を含めて東欧諸国から
350万人の難民が入ってきて、クラスにさまざまな子供が転入してきた。
そのため、いじめや暴力を未然に防ごうと、政治家はもちろん、
学校や教会、地方自治体、また家庭を通して、
大人が率先して彼らに救援の手を差し伸べ、
子供たちに徹底して博愛の精神を説いてきたわけです。

日本では、子供の教育を学校に押しつけますが、ドイツでは、
社会全体が「教育とは何か」を考え、本来、教育に不可欠でありながら
学校では満たされないものを、社会が補っている。
つまり、家庭教育と学校教育のほかに、社会教育という理念が確立しているのです。
その社会教育をひきつけているのが、社会福祉機関であり、
赤十字社であり、そしてもう一つは教会なんですね。
これらの機関を通じて、地区という地区には「難民援助の会」をはじめ、
「身障者を助ける会」「宿題をみる会」「働く母親を助ける会」
「片親の子供を守る会」など、助け合いの会が無数にあり、
地方自治体のバックアップを受けて活動しています。

(中略)

これもドイツの学校教育の特徴ですが、日本のように、
文部科学省が頂点に立って、上から指図し、何から何まで
手取り足取り国民を指導する仕組みにはなっていません。
極力、中央集権型=タテ割り管理教育を排除し、
地方色を生かす地方分権型で、行政権の大半を州に与えている。
その証拠に、ドイツには州立大学はあっても、
日本のような国立大学は一校もありません。

(以下、略)

===============

昔の日本には当たり前に存在したのに、
今の日本には存在していないもの。
それは恐らく、「社会教育という理念」でしょうね。

本文中の
<<社会全体が「教育とは何か」を考え、本来、教育に不可欠でありながら
学校では満たされないものを、社会が補っている>>
という箇所は、大変印象的でした。

皆さんは、どこか心に残る言葉はありましたか?




~~あなたのクリックが、元気の源です!~~
この2つのバナーを1回ずつ押して下さると、更新の励みになります♪
   ↓↓↓↓↓↓↓↓ 
 にほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へ ← オランダのブログがいっぱい!
  ← ヨーロッパのブログがたくさん


関連記事
Last Modified : -0001-11-30