世界に目を開いてくれた先哲の教え

2018/05/27 (日)  カテゴリー/本のご紹介

皆さん、新渡戸稲造はご存知ですよね?
そう。五千円札の肖像になっていたあの方です。
その代表作と言えば、言わずと知れた『武士道』。
日本の武士道を欧米に紹介するために英文で書かれた本です。
アメリカのルーズベルト大統領など、多くの人たちに影響を与えました。
私はこれまで色々な日本語訳になった『武士道』をよんできましたが、
今日からご紹介したいのは、こちらの1冊。

「武士道」解題―ノーブレス・オブリージュとは (小学館文庫)


新渡戸稲造の『武士道』について、元台湾総統の李登輝氏が解説をされた1冊です。
正直、ちょっと小難しい本なのですが、それがまた私にとっては面白い。
数年ぶりに熱中して読みました。(笑) そして、大変感動しました。
海外で生活している日本人の方には、特にお勧めしたい本です。
ということで、印象的だった個所をご紹介していきたいと思います。

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第一部 日本的教育と私
第一章 世界に目を開いてくれた先哲の教え
●読書を通じて「公義」に目覚める
(略)
私が初めて『武士道』という本に出会ったのは旧姓の台北高等学校のころですが、
もっとも尊敬する新渡戸稲造先生の生き方とも相俟って、
まさに雷に打たれたような衝撃を受けたものです。
「武士道」などというと、とかく封建時代の亡霊のように言う人が多いようですが、
新渡戸先生が精魂を込めて書き上げたこの本を真摯に精読すれば、
そのような受け止め方がいかに皮相で浅薄なものか、すぐにわかるでしょう。
本書の中で、私は繰り返し繰り返し「いま、なぜ武士道か」という問題を、
日本および日本人に対してだけではなく、私自身に対しても問いかけています。
それは、このような危急存亡の秋にこそ一人ひとりの社会の成員が
「生き方の心得」とも言うべきものを再認識し再点検しなければならない、
と固く信じているからにほかなりません。
この大命題を自他ともに厳しく問い詰めなければ、
とても国家や国民の未来は見えてこない、と確信しているからこそです。
(略)
戦後社会の混乱の中で、日本の大人たちは、
それまでの世界的に素晴らしかった精神的な価値観をないがしろにし、
「高度成長」のかけ声の下で物質主義的で
拝金主義的な価値観ばかりを追い求めてきたのではないでしょうか。
そのような親たちの世代の生き方を目の当たりにしてきた若い世代が、
物質主義的な方向に走り出したとしても、誰も文句は言えないはずです。
(略)
国家百年の大計に基づいて、“清貧”に甘んじながら、
未来を背負って立つべき世代に対して「人間いかに生きるべきか」という
哲学や理念を率先垂範して見せてくれていたはずの高級官僚や政治家、
経営者などのトップ・リーダーたちまでもが、私腹を肥やすことに汲々とし、
国家や国民の未来のことなど、すなわち「公」的なことを
何ひとつ考えていなかった、としかいえない現実を知ったとき、
若い人たちがどんなに大きな衝撃を受けたか想像に難くありません。
(略)
私が声を大にして「武士道」を再評価しようといっているのは、
日本および日本人本来の精神的な価値観をいま一度明確に想起してほしいと、
祈るような気持ちで切望しているからです。
民族固有の「歴史」とは何か、「伝統」とは何かということを、
もう一度真剣に考え直してほしいのです。
(略)

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こちらの本、わりと分厚いです。
で、今日ご紹介した個所は、まさに導入部分と言えるでしょう。

海外での生活を送るときって、何だか「日本人代表」って気持ちになります。
だから、日本で暮らしているとき以上に、「日本」という国を意識するように思います。
『武士道』って、なんだか日本人らしさの象徴のような感じがしませんか?
まだ1度も読んだことがないという方は、是非読んでみて下さい。
そして、今日からご紹介するこちらの1冊も合わせて読めば、
さらに理解が深まること間違いナシ!!です。

付け加えますと、内村鑑三氏の著書『代表的日本人』も非常にお勧めです。
ちなみに、三大日本人論と言われる名著は、
新渡戸稲造の『武士道』
内村鑑三の『代表的日本人』
岡倉天心の『茶の本』
です。
私は最後の1冊は、お恥ずかしながらまだ読んでおりません。(汗)

熱のこもった李登輝氏から日本人へのメッセージ、
次回も続きます。




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